新約聖書本文TRの訳例 | |
《ギリシャ語》 TR(テクストゥス・レセプトゥス)など多数の写本の読み方 「エスコティセー」(暗くされた) 《訳例》 | |
UBS版ギリシャ語本文ほか、 ごく少数の写本の読み方と訳例 | |
《ギリシャ語》 UBS版ギリシャ語本文/シナイ写本ほか、ごく少数の写本の読み方 「エクリポントス」([日蝕・月蝕の]蝕(しょく)になった) | |
《問題点》 太陽の日蝕(日食)は、満月の時には、あり得ません。 日食が起こり得るのは、新月の時だけです。 イエス様が十字架に付けられたのは過ぎ越しの祭りの時であり、過ぎ越しの祭りはいつでも満月の時です。 (そのために、イースターの日付が変わるのです) UBS版の本文は、科学的なまちがいを引き起こしています。 《コメント》 ギリシャ語の動詞「エクレイポー」には、「無くなる」「終わる」という基本的な意味がありますが、太陽や月について使われる場合は、日食や月食のことをさします。 さらに、英語の「エクリプス(日蝕・月蝕)」という語は、このギリシャ語に由来しています。 モファット訳、Twenty Century訳、フィリップス訳、NEB、New Barkley訳、NAB、エルサレム聖書などでは、「太陽は蝕になった(the sun was eclipsed)」と記されています。 一方、NASB、TEV、NIVなどの聖書では、「蝕になった(eclipsed)」という語が避けられています。 しかし、これは、それらの聖書が準拠としているその「取捨選択的な本文」の通常の意味によるなら、「太陽は蝕になった」となるのです。(注1) …………………… (注1)Arndt and Gingrich,"A Greek-English Lexicon of the New Testament and Other Early Christian Literature",p.242 メッツガーは大多数の写本の読み方を「より読みやすい読み方」(p.182)であるとしながら、退けています。 |
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聖書の歴史W 信仰破壊システム 【1】全くちがう二種類の聖書 |
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