聖書の歴史 R-1 聖書の歴史 目次 ウェストコットとホート消えていった 

1881年に登場したWH本文と英語聖書RV


ウェストコットとホートによるWH本文

 今日発行されている主要な新約聖書は、キング・ジェームズ版聖書などを除けば、すべてネストレ-アーラント版/UBS版本文に基づいています。(詳細は聖書の歴史 R-3ネストレ版/UBS版聖書本文とは?』参照)
 これらの聖書本文は、クルト・アーラント、ブルース・メッツガー、カトリック枢機卿カルロ・マルティニほかの人々が編集しました。
  • 彼らはこの二つの版の作成のために、「土台となる同じ本文」を使いました。

     「1955年、K.アーラントは、M.ブラック、B.M.メッツガー、A.ウィグレンとともに(その後はC.M.マルティニも加わって)、『ギリシャ語新約聖書』を作成するための編集委員会に参加するよう招かれた。…
    ubsbible
     その結果、『ネストレ-アーラント版聖書本文』第26版(1979年)と、『UBS版聖書本文』第3版(1975年)は、土台となる同じ本文を共用した。

  • その『同じ本文』とは、1881年に登場したウェストコットとホート作成のギリシャ語新約聖書本文(WHでした。

     メッツガーはこう述べています。
    ウェストコット
    B.F.ウェストコット
    ホート
    F.J.A.ホート
     「UBSギリシャ語新約聖書を作成した国際委員会は、ウェストコットとホートの本文WH本文)をその土台の本文として採用した…」
    WH

 このWH本文は、1881年に登場しました。
 また、同年、イギリスの『聖書"改訂"委員会』(1870年開始)による英語聖書RVも登場しました。


聖書"改訂"委員会

 フロイド・N・ジョーンズ博士は次のように述べています。

小さな変更だけのはずであった聖書改訂

 英国国教会の一部の人々(主導者は、B.F.ウェストコットF.J.A.ホート)が、KJ版聖書(TR本文に基づくキング・ジェームズ版聖書)を改訂することを決めました。
 キング・ジェームズ版聖書で満足していた英国国教会の北部主教区は、改訂版を望んではいませんでした
 けれども、南部の主教区は変更することをよしとして、単独で事を進めました。
 ヘブル語およびギリシャ語の学者たちから成る委員会が選出され、廃語や古代語を変えて、言語を最新のものにする任務が彼らに与えられました。
 南部の主教区は、聖書の原語の本文については、それまでのTR新約聖書本文で満足していたので、大きな改訂を意図していたわけではありませんでした。
 変更はどれも、重要度の小さいものだけとなるはずでした。
 ところが、その委員会の委員たちは、英国国教会が与えていた指示に反して事を進めました。

異質の聖書本文WHに基づく異質の英語聖書RV

 1881年、ウェストコットとホートは、単に英語という言語を改善するのではなく、根本的に異なるギリシャ語本文WHを作り出し、非常に異質の英語聖書RV(またはERV)を作り出したのです。
WH
RV

 その委員会はTR本文を価値のないものとして排除し、全く異なる聖書を作り出したのです。

 このことは、キリスト教界でほとんど知られていない事実であり、厳重に保護されてきた秘密の一つです。これらの出来事について知っている人々、信徒、あるいは牧師は、ごくわずかです

 その委員会が作り出したものには改訂版英語聖書』(Revised Version RVという誤解を招く名前が付けられましたが、それは本当は『改訂版』ではありませんでした
《出典 : Floyd Nolen Jones,"Which Version Is The Bible?"[2010年] 》



RVを作り出した委員たち》
  • B.F.ウェストコットF.J.A.ホート…彼らがRV作成を主導しました。ただし、彼らは悪霊との交信者たちであり、『亡霊ギルド』の創立メンバーでした。

  • G.V.スミス…彼はユニテリアン派(三位一体を否定。イエス・キリストの神性を否定)の学者でした。彼はイエス・キリストの神性も、あがないも、聖書の霊感も否定しました。
    彼は、RVユニテリアン派の教えを支持するものであることを、はっきりと信じていました。
B.F.ウェストコット
RV編集を主導
  • 悪霊との交信者
  • 亡霊ギルド』を設立。
    心霊術に関わった。
    悪霊との「交信」を行った。
  • 進化論を支持
  • イエス・キリストの神性を否定
  • 聖書の霊感を否定
ウェストコット
B.F.ウェストコット
F.J.A.ホート
RV編集を主導
  • 悪霊との交信者
  • 亡霊ギルド』を設立。
    心霊術に関わった。
    以前はウェストコットの弟子。
  • TR敵対視した。
  • 進化論を支持
  • イエス・キリストの神性を否定
  • 聖書の霊感を否定
ホート
F.J.A.ホート
G.V.スミス
RV編集委員
  • ユニテリアン派
  • 三位一体を否定
  • イエス・キリストの神性を否定
  • イエス・キリストのあがないを否定
  • 聖書の霊感を否定
スミス
G.V.スミス


TR敵対視していたF.A.ホート

 1851年、F.J.A.ホート(1828年〜1892年) はこう言いました。
「私は、ギリシャ語聖書をほとんど読んだことがなくあの悪辣なTRに… あの悪しきTRが…」
(息子A.F.ホート氏著『父F.J.A.ホートの生活と手紙』)注1


票決によって退けられたスクリブナー博士

F.H.A.スクリブナー
 ウェストコットとホートは聖書改訂委員会に加わる20年以上も前から彼ら独自のギリシャ語新約聖書に取り組んでいました。
 教会(イギリス国教会)が彼らに課していた『改訂すべき変更』内容に関し、彼らはそれに違反しました。
 教会は、たとえば、大文字、句読点、古代語の廃止などの『小さな』変更だけをするようにと告げていました。
 ところが、ウェストコットとホートはこの委員会に秘密の契約をさせ、この内密の仕方で会合と作業を11年間行いました。

 F.H.A.スクリブナー博士は、非常に学識のある神の人であり、新約聖書の写本および聖書本文の歴史に関し、当時、最も有能で卓越した本文批評学者でした。(TR編纂者の一人。彼はジョン・W・バーゴンとともに、ウェストコットとホートの新約聖書本文(WH)に反対しました)
 委員の一人であるスクリブナー博士は、その委員会で、その流れをせき止めようとしましたが、投票によって退けられました。注2

 ホートは大多数のメンバーに対し、自分とウェストコットとの翻訳を受け入れるよう説き伏せ、それ以外のどんな意見もほとんど排除しました。
 他のメンバーで、聖書の本文批評の手法やニュアンスに精通している翻訳者は、ほとんどいませんでした。
 要所要所で彼らはホートの説得力の下に屈していきました。ホートにそのような説得力があったのです。
 ホートの側の人々が票決でスクリブナー博士の主張を退けたことは幾度もありました。
 そこで起きていることを認識していたスクリブナー博士は、あの愚かな秘密の誓いを破って、この事態を世界に暴露すべきでした。

議長であったサミュエル・ウィルバーフォース
ウィルバーフォース
《ウィルバーフォース》
初めからこの委員会の議長であったのは、サミュエル・ウィルバーフォース司教(1805年〜1873年) でした。(彼は進化論に反対の立場でした)
 彼は当初からその委員会で起きていたことを見ていました。
 けれども、彼はその状況に耐えられず、第一回目の会合以後は欠席し、議事進行に参加することを拒みました。
 ところが、信じがたいことに、亡くなる(1873年)までの三年間、彼も、自分が見聞きしたことについて沈黙を保ったのです。
 1881年以降に英語で記されたほとんどすべての聖書は、土台となる新約聖書ギリシャ語本文として、ウェストコットとホートWHを採用しています。
 ホートにとっての問題点は、どうやってTR本文(Textus Receptus)打ち倒し、それをバチカン写本置き換え、そうしてバチカン写本をそれ以外のすべての現存する写本より優位にするかということでした。
 ただし、現存する写本90%から95%TR本文合致しており、バチカン写本とは異なっているのです。
 この目標を達成するために、ホートは聖書本文の歴史について説得力ある歴史を案出しなければなりませんでした。
 なぜ実質的に一つのタイプの写本だけが生き残り、保持されてきたかを説明するためにです。
 さらに彼は、どうやってこの『歴史についての説明』が、最優位の本文であるTR本文を退けることを正当化するのかを示し、説明しなければなりませんでした。

ホートが行った自然主義的な手法
 その問題を解決するホートの第一ステップは、「新約聖書は他のどんな本とも同じように扱ってよい」という立場(自然主義的な手法)を取ることでした。
 つまり、新約聖書は何らかの超自然的な起源によるものではないという立場でした。

 [しかし、この「ウェストコットとホートの理論力を失っていきました。…」
……………………
注1)A.F.Hort(息子),"Life and Letters of Fenton John Anthony Hort(『[父]F.J.A.ホートの生活と手紙』",第一巻 p.211
注2)D.O.Fuller,"Which Bible?", pp.290-295,120



《聖書本文WHの構成》


バチカン写本シナイ写本2写本に依存するWH

「聖書本文WH90パーセント一語一語がそのままバチカン写本からのものであり、
 残りの10パーセントのうち、約7パーセントシナイ写本からのものです。…

WH =

バチカン写本シナイ写本


 現代の数々の聖書本文は、その90パーセントバチカン写本を土台とし、7パーセントシナイ写本を土台とし、約2.5パーセントはアレクサンドリア写本を土台とし、残りの0.5パーセントは他の少数の初期の大文字写本を土台としています」
フロイド・ノレン・ジョーンズ博士 
"Which Version Is The Bible?", p.106,163 


「このギリシャ語本文(WH)は、おもにバチカン写本およびシナイ写本に従っています」
"New Commentary", Part3,p.721 Core 
"God Wrote Only One Bible",p.25 Jasper James Ray


「ホートはバチカン写本権威の座へと高めました」
フレデリック・ケニヨン博士 
"Recent Developments in the Textual Criticism of the Greek Bible ",p.71 Kenyon, Frederic G.


バチカン写本の中のページが欠けている場合、ホートはシナイ写本を使いました。
 ホートとウェストコットは、この二つの写本の読み方が一致する場合は、その読み方を『使徒的なもの』として受け入れるべきだとみなしたのです。…
 ウェストコットとホートの本文(WH)は、実質的に、すべてバチカン写本なのです」

ジャスパー・J・レイ師およびホスキアー師 
"God Wrote Only One Bible",p.25,26 Jasper James Ray 
"Genesis of the Versions",p.416 Hoskier 



ウェストコットホートの降霊術との関わり  ウェストコットホートの信念 ウェストコットとホート消えていった


さらに深い理解のために(英語)
フロイド・ノレン・ジョーンズ博士の著書
→ "Which Version Is The Bible?"(2010年版) p.49~,p.119~[PDF]

G. W. Anderson著『ギリシャ語新約聖書について今日のクリスチャンが知る必要のあること』
what-todays-christian-needs-to-know-about-the-greek-new-testament

聖書に関わるサタンの策略などについて(David Blunt)
Which Bible Version:Does it Really Matter?



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……


聖書の歴史U WH本文に由来する"聖書"
  1. 改ざん聖書のルーツ本質
    現代の新約聖書のルーツは、19世紀後半、イギリスで二人の熟練した降霊術者が作った新約聖書本文です。
    降霊術者らが作った"聖書"

  2. 福音派・保守派の人々はだまされた!!
    真実隠蔽! それは聖書不信者・キリスト不信者向けの"聖書"でした。
    聖書を信じる人々、キリストを信じる多くの聖徒たちだまされてきました
    リベラル派ユニテリアン向け"聖書"

  3. 超重要聖句が読めなくされた"聖書"
    このみことばを一度も読んだことがない人が多いはずですが、これは超重要聖句神のことばです!
    聖書信者読めない重要聖書箇所
    1ヨハネ5・7 保持する聖書消された"聖書"

  4. 改ざん聖書の最終目的地 !!
    改ざん聖書は、どこに向かっているのでしょうか?
    現代の新約聖書の歴史 _三段階の流れ
    "一つの世界宗教"のための "一つの世界聖書"




日本語"聖書"WH本文》 WH本文を土台とする日本語"聖書"
福音派・保守派の人々はだまされた!!

 19世紀後半、イギリスで二人の熟練した降霊術者ウェストコットホートが、WH本文と呼ばれる新約聖書本文を作りました。
 そして、この二人が主導する1871年〜1881年の『聖書改訂委員会』により、このWH本文を土台とする最初の英語聖書RV(Revised VersionまたはERV)が作られました。
リベラル派向けWHリベラル派向けRV
 英語聖書RVを初め、19世紀後半以降に登場した現代の数々の新約聖書日本語聖書も)は、このWH本文を土台として作られています。

 WH本文に由来するおもな日本語新約聖書は以下の通りです。(→新約聖書と本文現代の新約聖書の歴史 _三段階の流れ参照)
(1881年〜)
  • 『大正改訳 新約聖書』(1917年〜)(WH聖書本文、ネストレ版本文)
  • 『口語訳聖書』(新約 1954年〜)(ネストレ版本文)
  • 『新改訳聖書』(新約 1970年〜)(ネストレ版本文)
  • (1975年〜)
  • 『共同訳聖書』(新約 1978年〜)(UBS版本文)
  • 『新共同訳聖書』(新約 1987年〜)(UBS版本文)
  • (2008年〜)
  • 『新改訳2017』(新約 2017 年〜)(ネストレ版本文・UBS版本文)
  • 『聖書協会共同訳』(新約 2018年〜)(UBS版本文)


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