1901年、大文字写本の三つの小さな断片がエジプトで得られ、イギリス、オクスフォードにあるマグダレン大学に寄贈され、その図書館の展示ケースの中に保存されていました。
それにはマタイ26章のギリシャ語のみことばが書かれていました。
1994年、ドイツ人の聖書学者であり、パピルス紙学の学者でもあるカーステン・ピーター・ティーデ博士が写本の断片に注目しました。彼はそれらの断片を再度年代測定し、
その年代を紀元66年と位置付けました。
これは、第一世紀の新約聖書本文として知られている唯一の現存本文です。(注1)
ただし、それは始まりにすぎませんでした。
ティーデ博士は、レーザー・スキャンによる顕微鏡を用いて、その断片に、マタイ26・22のTRの読み方である「ヘカストス・アウトン(彼ら一人一人が)」が記されていることを見出したのです!(注2)
こうして、今やこの断片は、TRが、ペテロ、パウロ、使徒ヨハネ、および私たちの主の復活のあの500人の目撃者(第一コリント15・4〜8)たちの時代まで古いものであることを裏付けています。
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(注1)Carsten P.Thiede & Matthew D'Ancona,"Eyewitness to Jesus",pp.124-125
ティーデ博士の発見は、1994年12月24日 ロンドンタイムズ紙の第一面にも掲載されました。
(注2)同書 pp.59-60 これらの結果は、1995年のベルリンにおける第二十一回国際パピルス紙学会に提示され、「満場一致で承認」されました(p.61)。
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