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《 マソラ本文_問題視されたことのない基準本文 》


【3】マソラ本文の確立


■マソラ本文の確立

 ちょうど、新約聖書の本文が16世紀にTR本文(Textus Receptusテクストゥス・レセプトゥス)として確立されのと同様に、旧約聖書の本文も、16世紀にヤコブ・ベン・ハイーム編纂のマソラ本文として確立されました。
  • 新約聖書の本文…16世紀: TR本文(Textus Receptusテクストゥス・レセプトゥス)
  • 旧約聖書の本文…16世紀: マソラ本文(ヤコブ・ベン・ハイーム編纂)
旧約マソラ本文 新約TR本文

 このマソラ本文の完成には、おもに二人の人物が関わっています。
  • 一人は、編纂(へんさん)者のヤコブ・ベン・ハイーム(1470〜1538年頃)です。
    彼は北アフリカのチュニジア生まれで、ユダヤ教からキリスト教に回心したクリスチャンです。
  • もう一人は、発行者のダニエル・ボンバーグ(1483〜1549年) です。
    彼はベルギーのアントワープ生まれのクリスチャンでした。
    彼はユダヤ人の書物をおよそ200種類発行しました。その多くは、初めて発行され書物でした。彼の最初の発行書は、『モーセ五書』(1517年)でした。
   このヘブル語旧約聖書(マソラ本文)は、1524年〜1525年、イタリアのヴェネツィアで発行されました。
 その後、現在に至るまで、この本文が旧約聖書の基準の本文として用いられています。

神の信託を受けたユダヤ人のレビ人たち
レビ人

矢印
旧約マソラ本文
矢印
マソラ本文に基づく聖書
キング・ジェームズ版聖書



■ヤコブ・ベン・ハイームの甚大な労苦


クリスチャン・ディビッド・ギンズバーグ氏(1831〜1914年) は、1867年、著書"ヤコブ・ベン・ハイームによる『ラビニック聖書』への序論"を著しました。
 その中で、彼はこう述べています。
「ヤコブ・ベン・ハイームの生涯については、ほとんど知られていません。
 彼はマソラ本文を破滅から救い、そして初めて、照合し、編纂し、古代のユダヤ人たちによって私たちに遺贈されてきた壮大なるものを印刷物としての形で世界にもたらしました。…」


 また、ギンズバーグ氏は、ヤコブ・ベン・ハイームのことばを、こう引用しています。
 「私は、マソラ本文を照合して整理することに全力を尽くしてきました。
 それは、この本文が、純粋(混じり気がない)なもの、輝きのあるものとしてとどまり、国々に、その威光を現すようにするためです。
 これは、私たちの同胞たち、イスラエルの子らのための、愛の労苦であり、また、私たちの聖なる、完全な律法の栄誉のためでもありました。…
…私は主の栄光のために、そして私たちの民の益となるために、私に可能な限りの努力を行いました。
 私はこの甚大な労苦のために、この作業を思いとどまるつもりはありませんでした。
 このために、私は冬でも夏でも、私のまぶたを長く閉ざしておくことはなく、夜の寒い時間に起床することも気にしませんでした。
 なぜなら、私の目的と願いは、この聖なる働きが完了するのを見ることだったからです」
(同上書)



■世界中から収集された文書

 ダニエル・ボンバーグは、正確な写本の収集のための資金を確保するため、自らのお金を費やしました。
 ヤコブ・ベン・ハイームは、発行者であるダニエル・ボンバーグについて、こう述べています。
「私がマソラ本文の利点をボンバーグ氏に説明した時、彼は、マソラ本文について見出し得ることを探し出すべく、あらゆる国々に人々を送ることに全力を尽くしました。…
そして私たちは、入手が可能な限りの多くの写本(マソラ本文)を入手しました。
写本写本

彼は後ろ向きではなく、彼の手を閉ざすことはなく、彼の数々の本のための出費にも、どんなに遠隔の地にもそれらのものを探しに行くべく遣わされる人々のための出費にも、自分の財布からお金を出して負担することから手を引くこともありませんでした。…」
(同上書、およびDANIEL BOMBERGについて )

 ちょうどTR本文(Textus Receptusテクストゥス・レセプトゥス)が、5000を越える99%超の多数派写本を基に確立されのと同様に、ヤコブ・ベン・ハイーム編纂のマソラ本文も、「入手が可能な限りの多くの写本」を基に確立されました。
  • 5000を越える99%超の多数派写本→ TR本文(Textus Receptusテクストゥス・レセプトゥス)
  • 「入手が可能な限りの多くの写本」→ マソラ本文(ヤコブ・ベン・ハイーム編纂)
● 新約聖書本文の土台
《5000を越える99%超の多数派写本》
写本
写本

矢印

新約TR本文
● 旧約聖書本文の土台
《入手が可能な限りの多くの写本》
写本
写本

矢印

マソラ本文



■キング・ジェームズ版聖書の旧約聖書も…

「キング・ジェームズ版聖書」(1611年)の旧約聖書も、このマソラ本文を基として翻訳されました。

 旧約聖書の本文であるマソラ本文に関して、D・A・ウェイト博士はこう述べています。
「『キング・ジェームズ版聖書』の(旧約聖書の)基となっているのはヤコブ・ベン・ハイーム編纂の真の本文です。
 それは、『ダニエル・ボンバーグ版聖書』、あるいは、『セカンド・グレート・ラビニック聖書』(1524、25年)と呼ばれています。
 このヤコブ・ベン・ハイーム編纂のヘブル語マソラ本文こそが、その後の400年にわたって問題視されたことのないヘブル語本文でした」


 この本文こそ、今日に至るまで数百年にわたって用いられ続けてきた旧約聖書の基準の本文であり、『キング・ジェームズ版聖書』にも使われている本文であり、イエス・キリストによって「認証された本文」でもあるのです!  

神の信託を受けたユダヤ人のレビ人たち
レビ人

矢印
旧約マソラ本文
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マソラ本文に基づく聖書
キング・ジェームズ版聖書


■さらに深い理解のために(英語)…
■Reliable Hebrew Text - King James Version Today(『信頼できるヘブル語マソラ本文』について)
■Ben Chayyim Hebrew Text [1525] vs. Letteris Edition of 1866(ヤコブ・ベン・ハイームのヘブル語本文について)
■Does the Hebrew Masoretic text underlying the KJV have any errors?(マソラ本文について)
■The 1524 Second Rabbinic Bible by Jacob ben Haim(ヤコブ・ベン・ハイームの本文について)
■Massoretic Rabbinic Hebrew Bible.by C.D.Ginsburg.1865(ヤコブ・ベン・ハイームの用いた写本に関して)
■DANIEL BOMBERG(ダニエル・ボンバーグについて)
●さらに深く学ぶためのリンク集
■マソラ本文
■マソラ本文・KJ版聖書等の訳文比較イザヤ9・3



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