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■1906年から一変した"神のことば" ? D-2でフロイド・N・ジョーンズ博士は、こう述べています。
彼らは、教えに関しては異端のエッセネ派でしたが、自分たちの旧約聖書に関しては、基準本文であるマソラ本文とほとんど相違のないものを所有していたのです。 したがって、イザヤ書に関しては、マソラ本文の本文と、死海文書の本文はほぼ同じです。 また、S4-6で見た通り、イザヤ9・3のマソラ本文(ヤコブ・ベン・ハイーム編纂)と、レニングラード写本の本文(ベン・アシェル編纂)が、ヘブル語で全く同一です。この箇所のいずれの本文も、ヘブル語の子音も母音符号も、完全に同一です。 したがって、これら三つの写本は、少なくともイザヤ9・3の箇所に関しては、全く同一のヘブル語本文であることがわかります。 それらのイザヤ9・3の訳文は、KJV キング・ジェームズ版聖書の訳文と同じです。 日本語にすると、こうなります。
他方、同じ『ビブリア・ヘブライカ』のキッテルによる『欄外注釈』に従って作られた本文では、訳文はこうなります。
こうして、次の対照的な図が出来上がります。 二十世紀の初めまで、聖書のこのイザヤ9・3のみことばは、二千数百年の間、ずっと、「増し加えられなかった」のままでした。 ところが、1906年、『ビブリア・ヘブライカ』(第一版)が発行されました。そのイザヤ9・3の『欄外注釈』で、キッテルは、マソラ本文にもレニングラード写本にも書かれていない異なる『一語』で本文の語を変更し、『否定文』を、『肯定文』の「増し加えた」に変えたのです! (S4-6参照)
1906年から、イザヤ9・3の"神のことば"が一変したのでしょうか ? その年から、イザヤ9・3のみことばは『否定文』から『肯定文』に変わったのでしょうか? 神のことばが変わることはあり得ません! ■「原文に忠実」な聖書・「不忠実」な聖書 ビブリア・ヘブライカには、「ヘブル語旧約聖書の本文全体では…およそ二万ないし三万」もの改ざんが存在します(S4-2)。 上記のイザヤ9・3の事例で明らかなように、
その《キッテルの『欄外注釈』》は、「原文」ではありません。 現代の多くの聖書は、ヘブル語本文に忠実ではなく、『欄外注釈』に その注釈に書かれているのは、【編集者たちの推測】と【諸資料】です。
………………………… (注1)『聖書の年代記述の驚異』(フィリップ・マウロ著) p.88~90参照 |
■さらに深い理解のために(英語)… ■"Not increased the joy" or "Increased the joy" in Isaiah 9:3?(イザヤ9・3について) ■Does the Hebrew Masoretic text underlying the KJV have any errors?(マソラ本文について) ■強く排斥されている『ビブリア・ヘブライカ』 ■The Ben Asher text in not the Ben Chayyim text. Watch out for the Kittel family (キッテル親子の著作に関して…ユダヤ人クリスチャンの見解) ■Biblica-Hebraica-Ancient-Manuscripts.pdf(ビブリア・ヘブライカと古代文書) ■Biblical Hebraica and Ancient Manuscripts | Bible Questions and Answers(ビブリア・ヘブライカと古代文書) ■The Kings Bible (マソラ本文とキッテルの本文) ■Biblia Hebraica 第一版 第一部(ビブリア・ヘブライカ 第一版の第一部 オンライン) ●さらに深く学ぶためのリンク集 ■マソラ本文 ■マソラ本文・KJ版聖書等の訳文比較イザヤ9・3 |
聖書の歴史 目次 |
●歴史S 改ざん旧約聖書の歴史
《七十人訳聖書とは?》 1 七十人訳聖書…だれかの想像の産物! 2 『だまし物』『でっち上げ』の七十人訳聖書 3 七十人訳聖書の人為的加工と矛盾 《ビブリア・ヘブライカとは?》 4 ビブリア・ヘブライカ_改ざん聖書本文
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