皮紙のこのダメージは、今日でも明らかでしょうか?
もちろん、明らかです。
事実、ライプチヒの分割部分の一番目のリーフから全く明らかです。
その最初のリーフは第35帖第1リーフ表(写真A)です。
写真A(クリックで拡大)
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写真B
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《第35帖第1リーフ表》(写真A)(クリックで大英図書館の該当ページに移動) 写真Bは中央部を拡大したもの。
下半分は摩擦が施されて(こすられて)いて、上半分は原初のまま。
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それが色あせていることは、いくつものページの明瞭さを減ずるために二つの方法が使われたことを物語っています。…
摩擦が施されて(こすられて)いるのは、このページの下半分に限定されていますが、そこにある文字を著しく薄くする効果をもたらしています。
他方、その上の部分は、もとの新鮮な状態のままです。
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■このページは、ビル・クーパー博士著『シナイ写本とバチカン写本の偽造』の第九章からの一部抜粋です。詳細は同書をお読みください。
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