偽造写本から"ねつ造"された現代版『新約聖書』V4 聖書の歴史 目次   

現代版「新約聖書」の正体

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詳細は→シナイ写本バチカン写本偽造シナイ写本の偽造T参照]

 現代版の『新約聖書』は、シナイ写本バチカン写本土台として19世紀後半から登場しました。
 ところが、この二写本がどちらも偽造物であることは、シナイ写本バチカン写本偽造からも明らかにされています。
 では、二つの偽造物土台とする現代版の『新約聖書』とは、いったい、どういうものなのでしょうか?

シナイ写本の筆記者

 シナイ写本の場合、その中の『新約聖書』のほぼすべては、コンスタンティン・シモニデス(1820年〜1890年)によって書かれました。
 けれども、マルコによる福音書の終わりの箇所などの一部だけは、『筆記者D』と呼ばれる人物(偽造犯罪者)によって書き換えられました。
(ただし、シモニデス氏は、偽造する目的で書いたのではなく、ロシア皇帝への献呈品として善意模写したにすぎません。彼はだまされたのです
 他方、この偽造犯罪者は仲間の者たちと共謀し、人々をだます目的で書きました)



バチカン写本の筆記者

 もう一方のバチカン写本に関しては以下の通りです。
 聖書学者のレンデル・ハリス氏はこう述べています。(シナイ写本バチカン写本偽造第六章参照)

 「ティッシェンドルフシナイ写本』の中に、『バチカン写本』の中の新約聖書の部分を書いた人物の筆跡同じ筆跡を認めたのは正しいことであったことが、今日もおおむね支持されています。
 これは、きわめて重要なポイントであり、正しく推論するなら、この二つの写本が書かれた場所同一であると決定づけるものです。…」

 つまり、一人の同じ人物が、シナイ写本の一部を書き、バチカン写本の中の『新約聖書』を書いたのです。


ギリシャ語『大文字書体』鑑定のエキスパート

 このことを見抜いたティッシェンドルフは、筆跡鑑定のエキスパートでした。
 彼は、この二写本のファクシミリ版や写真を見たのではなく、その実物間近に見ることができました。
 そして皮肉にも、彼自身が、この大いなる『偽造行為』を暴くための重要情報を提供したのです!
ティッシェンドルフ
ティッシェンドルフ
 レンデル・ハリス氏は彼についてこう述べています。

 「彼(ティッシェンドルフ)はパピルス紙の筆跡や筆記体の筆跡については、あまり知っていませんでしたが、ベラム皮紙に書かれたアンシャル体(古写本の大文字の書体)筆跡については、他のだれよりも多く知っていました。
 その結果、ほとんどの人が、たといシナイ写本を見たことがなくても、彼の判断を受け入れています」



バチカン写本の『新約聖書』…19世紀に書き換えられた偽造物

 そしてレンデル・ハリス氏は、こう結論付けました。

シナイ写本(『マルコによる福音書』の一部)の筆記者Dが、バチカン写本の(新約聖書を書いた)筆記者Bと同一人物であることは、両写本が同じ時代のものであり、同じ写字室の中で、同じ筆記者によって作られたことを示しています」

 つまり、同じ一人の『偽造犯罪者』が、バチカン写本『新約聖書』を書き換え、また、シナイ写本『マルコによる福音書』の一部を書き換えたのです。

 シナイ写本バチカン写本『新約聖書』著者を図示すると、こうなります。

 シナイ写本は、実際には、シモニデス氏が19世紀に書いたものでした。
 したがって、シナイ写本の一部をこの『偽造犯罪者』が書き換えたのも、19世紀です。
 つまり、バチカン写本の中の『新約聖書』も、19世紀に書き換えられた偽造物なのです!


19世紀半ばに行われたバチカン写本書き換え

 そのバチカン写本の中の『新約聖書』の偽造の時期については、偽造写本『2427』が、さらなる情報を提供しています。
写真
(写真↑: Manuscript 2427 - a fake[写本2427は偽写本]
W.ウィルカー,2006年[PDF]より)

 ビル・クーパー師はこう述べています。

「…写本2427には、マルコの福音書の終わりの箇所であるマルコ16・9〜20含まれていることです。
 一方、現在のバチカン写本(ファクシミリ版 1857年発行)には、それが含まれていません。
……
写本2427のための草稿は『バチカン写本』から明らかに逐語的に(一語一語)書き写されましたが、それは、1857年発行のマイ枢機卿による『バチカン写本』(ファクシミリ版)からマルコ16・9〜20の節除去されるよりも前に書き写されたのです。
 このことは、1857年以前は、バチカン写本には元々それら十二の節が含まれていたことを、一点の疑念の影もなく証明しています」
(詳細は→シナイ写本バチカン写本偽造第六章を参照)

   偽造写本『2427』の元となった原文は、ブットマンによる「ギリシャ語新約聖書」1860年)でした。
 ブットマン当時存在していた『バチカン写本』(マルコ16・9〜20を含むもの)を用いて1860年に発行したのです。
 こうして、バチカン写本のファクシミリ版発行の1857年より少し前に、この偽造犯罪者が、マルコ16・9〜20のない『新約聖書』に書き換えたことがわかります。
 バチカン写本のファクシミリ版発行の担当者は、イエズス会士マイ枢機卿(1782年〜1854年)でした。
 したがって、バチカン写本の『新約聖書』の最終書き換え時期は19世紀半ばです!
 そして、これらのことを行ったのは、マイ枢機卿および彼の仲間の偽造者たちであることになります!
マイ枢機卿
マイ枢機卿:バチカン写本のファクシミリ版発行担当者


WH本文の構成要素

 現代版の『新約聖書』は、シナイ写本バチカン写本土台として作られています。
 ただし、この二写本から、まず、WH本文(ウェストコットとホートの本文)と呼ばれる新約聖書本文が1881年に作られました。 (『1881年に登場したWH本文…』参照)
 そして、そのWH本文から、現代版の数々の『新約聖書』が作り出されています。
(『聖書本文を編集するリベラル派の人々』参照)

 このWH本文とシナイ写本バチカン写本の関係について、フロイド・ノレン・ジョーンズ博士はこう述べています。

WH聖書本文の90パーセントは、一語一語がそのままバチカン写本からのものであり、残りの10パーセントのうち、7パーセントシナイ写本からのものです」(『聖書本文WHの構成』参照)

 同様のことは、他の聖書学者たちも証言しています。
バチカン写本の中のページが欠けている場合、ホート(WH本文作成者の一人)はシナイ写本を使いました。
 ウェストコットとホートの本文(WH本文)は、実質的に、すべてバチカン写本なのです」 (ジャスパー・J・レイ師およびホスキアー師)


 WH本文の中で、なぜ、バチカン写本の比重が圧倒的に大きいのでしょうか?
 その理由は、同書から明らかなように、シナイ写本は、バチカン写本支持させ、裏付けとするための『サポーター』として偽造されたと考えられるからです。
 そのような『サポーター』は、『シナイ写本』だけではありません。
 偽造写本『2427』(『古代マルコ』)も、その一つです。
 これは、『バチカン写本』の中に「かつて存在していたマルコ16・9〜20いっしょに書き写して作り出された偽造物でした! (第六章を参照)
 ちょうど、偽造犯罪者マルコ16・9〜20削除して、バチカン写本の中の"新たな"『新約聖書』19世紀に書いたように、彼らが『バチカン写本』として知られているものの中に自分たちの望む通りの削除や付加や歪曲を密かに実行しても、関係者以外はだれも知ることはありませんでした。
 ですから、19世紀偽造犯罪者らにとっては、シモニデス氏が書いたシナイ写本よりも、自分たちの手を加えることのできたバチカン写本のほうが、はるかに意味あるものであったはずです。
 ですから、WH聖書本文の「90パーセント、あるいは、「実質的に、すべて」がバチカン写本であるのは、何ら不思議なことではありません。


現代版『新約聖書』の中身

 この比重を考慮するなら、現代版の『新約聖書』の中身は、おおむね次の図のように表すことができます。

 こうして明らかになるのは、次のことです。
 WH聖書本文90パーセントあるいは「実質的に、すべて」が、19世紀偽造者が書いたものです。

WH聖書本文の中身
≒『19世紀偽造者が書いたもの
ほぼ実質的著者

 そして、現代版『新約聖書』はWH本文を「土台の本文」として作り出されているゆえ、現代版『新約聖書』の中身の「90パーセント」あるいは「実質的に、すべて」は、19世紀偽造者が書いたものです!

現代版『新約聖書』の中身
≒『19世紀偽造者が書いたもの

聖書 新改訳2017 聖書協会 共同訳
ほぼ実質的著者




ウイルス感染している現代版『新約聖書』

 正常に機能していたパソコンにコンピューターウイルス侵入すると、パソコンの動作異常にしたり、パソコン自体を破壊してしまうことがあります。
 また、人間の体にウィルス侵入すると、様々な症状を引き起こし、その人をに至らせることもあります。
 では、『ウィルス』が『聖書』に侵入すると、どうなるでしょうか?
 この偽造犯罪者らは、いわば、自分たちの望む通りの削除付加歪曲」という『ウィルスを、バチカン写本等の偽造物侵入させたのです。

 その結果、その『ウィルス』が、WH本文を通じて、今日の現代版『新約聖書』に感染しているのです。


聖書 新改訳2017 聖書協会 共同訳

偽造犯罪者らが、彼らの「望む通りの削除付加歪曲」という『ウィルスを、バチカン写本等の偽造物混入させた結果、それらから作られたWH本文も、その本文を土台とする現代版『新約聖書』も、ウィルス感染』しています



ウィルス感染の目的信仰破壊

 この『ウィルス感染』の目的は、信仰破壊です。
 ビル・クーパー師はこう述べています。
 
「それは、あらゆる面からの、『聖書への攻撃でした。
 これらすべてをもたらすためには、莫大な富と影響力のある『国際組織』の才能と力が要求されるはずです。

 この組織は、聖書打倒すること、聖書信憑性と権威について、人々の知性重大な疑いを投げ込むことに、何世紀にもわたって献身してきたのです。
 まさにこの組織こそが、この働きを徹底的に行ったのです。……
 そういう攻撃の最も重要な動機は、まさに、その聖書批評学者らが一般の人々に納得させようとした『見解』を擁護することでした。
 すなわち、「シナイ写本には、本物かつ原初の新約聖書が含まれている」という見解です。
 もしそれが受け入れられれば、宗教改革のプロテスタントが堅く土台を置く聖書権威』はボロボロになり偽造組織は、何世紀にもわたって懸命に努めてきた『謀略』『偽造』が実を結ぶのを見たことでしょう。
 大いなる悲しみをもって言わなければならないのは、彼らがその計画をおおむね成功させてきたことです。
 ただし、それは、一般の人々がこれまでずっと、真の証拠が示していることに気付かないようにされてきたからにすぎません」(第三章)

 つまり、ほとんどのクリスチャンは、これまでずっと、だまされてきたのです

 さらに、ビル・クーパー師はこう述べています。

 「批評家らの言う、その『後代に付け加えられた』ものの中には、『主の復活』についての記述が入っていました。
 その記述は、バチカン写本ではマルコの福音書から除外されています。
 つまり、「その復活は歴史的出来事では全くなく、その目撃者とされている人々は本当は何も目撃しなかった」ということを意味します。
 率直に言って、よみがえられたキリストなしには、キリスト教信仰は、虚しい空っぽのものです。
 そして、それこそが、聖書批評学としてまかり通っているものの背後にある目的の全体なのです。
 すなわち、キリスト教信仰とすることです。
 その目標を達成するために、彼らはそういう『偽造』『ごまかし』をしなければならなかったのです」(第六章)

 彼らの目的をまとめると、こうなります。
  • 聖書信憑性と権威について、人々の知性重大な疑いを投げ込むこと
  • 聖書権威』をボロボロにすること。
  • キリスト教信仰を、虚しい空っぽのものとすること。

 写本の偽造犯罪者ら、WH本文作成者ウェストコットとホート、それを土台とするUBS版/ネストレ-アーラント版本文の編集者ら、彼らの共通点は、こうです。
(『聖書本文を編集するリベラル派の人々』・『リベラル派リベラル主義とは…』等参照)
  • イエス・キリストの神性否定する。
  • イエス・キリストを神(の御子)とは信じない。
  • 神の三位一体否定する。
  • イエス・キリストのあがない否定する。
  • 聖書の霊感否定する。
  • 聖書を聖霊による真の神のことばとは信じない。
 この『ウィルス』はこれらの症状を引き起こし、最後は『信仰破壊に至らせます。
(『新生は、リベラル主義が起こせるものではありません』参照)

聖書 新改訳2017 聖書協会 共同訳




幸い聖徒たちとは…

 ビル・クーパー師はこう述べています。

 「神のことばは、TR新約聖書本文(受け入れられた本文)において、純粋なものとして、また、全部がそろっているものとして、保持されてきました。
 ヨーロッパの宗教改革によって誕生したすべての聖書は、この本文から翻訳されたものです。

 TR新約聖書本文は、五千を超える初期の手書き写本によって証言され、確認されています。
(『99%以上の写本と合致しているTR』参照)
 それに対して、シナイ写本バチカン写本を支持する手書き写本は一つか二つであり、それらは明らかに偽造されたものです。
 シナイ写本バチカン写本自体が偽造物です。
 したがって、TR新約聖書本文にはライバルとして匹敵するものが全くないのです。

 それは、ウィリアム・ティンダルによって最初に英語に翻訳され、それから、マイルズ・カバディルによって、それから、マシューによって、それから、リチャード・タバナーによって、それから、ジュネーブ聖書の翻訳者たちによって、それから1568年のビショップ聖書の翻訳者たちによって、翻訳されました。
 キング・ジェームズ版聖書は、最新改善された英語聖書であったにすぎません。 」
(注: エターナル・ライフ・ミニストリーズは"KJV Only"ではありません

 聖書はこう教えています。
 「ごまかしのない乳を慕い求めなさい。
 それによって成長するためです
」(第一ペテロ2・2)

 「ごまかしのない」、真理みことばを読み、頭と心にたくわえ、それを実行していく聖徒幸いです。
 なぜなら、その人の心の中に神のが注がれ、神の権威が与えられ、信仰は堅固なものとされるからです。


 天国に入れていただけるクリスチャンとは、聖書の教えを信じて実行している聖徒です。
 その人は、少なくとも次の四項目を信じて実践しているはずです。
(『天国に入れていただけるクリスチャンとは』参照)
  1. 聖書の神だけを礼拝しています。
  2. 神の御子イエス・キリストだけを救い主また信じ従っています。
  3. 聖書は神の霊感を受けている神の真理のことばであると信じています。
  4. 罪を悔い改め聖い生活をおくる聖徒だけ天国に行けると知っています。
 そのような聖徒は、永遠に幸いです



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