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出エジプトと考古学的証拠 【3】

悪臭を放ち続けるパロのミイラ


  セケエンラー・タアのミイラは、1886年6月9日にガストン・マスペロ氏(フランス人考古学者)によって包装を解かれました。彼はこう述べています。

 「彼の死体は、それが倒れた場所に、しばらくの間横たわったままであったにちがいありません。
 発見された時には、すでに腐敗(有機分解)が始まっており、ミイラ化は急いで行わねばならなかったはずです」

 1960年代後半に、このミイラのエックス線撮影が行われました。
 それによると、当時の通常のミイラ化作業で行われるような、脳を取り除くことも、頭蓋骨の内部に亜麻布を加えることも行われていなかったことが判明しました。
 そのエックス線撮影検査に関わったJ・E・ハリス氏とケント・ウィーク氏は、次のような見解を示しました。
 「エジプト博物館に収められているエジプト王室のすべてのミイラの中で、このミイラの保存状態が最悪である
 そして彼らは、こう記しています。
 「彼の死体が展示されていたケースが開けられた瞬間、部屋に、油性の悪臭が満ちた
ター
 G・ガートゥークス氏はこう述べています。
 「セケエンラー・タアは、11年間の統治後のBC1533年…に、劇的かつ不確かな状況の中で死にました。
 ただし、彼のミイラの状態からわかるのは、彼の体が激しい損傷を受け、ミイラ化される前、幾日も放置されていたことです」
 …
 こうしてわかるように、エジプトを出国したイスラエルの民を追跡したパロ、セケエンラー・タアは、によって海に振り落とされ、投げ込まれ、深みに沈んで行ったのです。
 彼の頭部の傷は、発見されるまでに海中で受けた損傷の可能性があります。
 「このミイラが最初に調査された時、損傷が非常に激しく、骨は分離していた」のも不思議ではありません。
 彼の死体が、海中で、すでにバラバラ状態に近いものであった可能性もあります。
 そこから彼の死体を回収し、分離していた骨を寄せ集め、それらをミイラ化するために適切な設備の整った場所へ運ぶのに、幾日もの日数を要したのです。
 その時すでに、彼の死体の腐敗(有機分解)は進行しており、完全な仕方でのミイラ化ができませんでした。
 そのため、彼のミイラは、「かなりひどい状態」で、エジプトの博物館にあるエジプト王室のすべてのミイラの中で「最悪の保存状態」となっており、「強い臭気の、かなり不快な、油性の臭い」、「油性の悪臭」を放ち続けているのです。

(出エジプトの真実より抜粋)



出エジプトと考古学的証拠
【1】エジプトで『アポピ』と呼ばれていたモーセ
【2】パロの長子とパロの連続死
【3】悪臭を放ち続けるパロのミイラ
【4】エジプトを襲った大災害と死の記録



出エジプトの真実

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